インドにおいて送電会社の支払い遅延により電力配給が滞る可能性あり


インドにおいて、電力の供給は最重要事項である。2014年にインドの首相となったモディ首相は、インドの長年の課題であった電力供給の安定化を2019年までに行うと公約で発表している。

しかし、現状、それらは厳しい状況にある。インドで電気の送電会社から電気の発電会社への支払いが滞っており、発電会社は、電力の安定供給に向けた新規プロジェクトへの投資ができない状態にある。

発電に関する新たなインフラ投資において、モディ首相があてにしていた発電会社であるが、送電会社からの支払いが州によっては数カ月ほど遅れているため、それらの投資もうまくいかなくなっている状況である。

インドにおける電気料金はかなり高く、発電コストを超えないように設定されており、不足分は州政府が支払うことになっている。しかし、その州政府でさえも支払いが遅れることが多くあり、送電会社の損失につながっているという。この悪循環が、発電会社への支払いが滞っている大きな原因である。

あるアナリストは、このままだと、送電会社が電気の送電を停止することも考えうるとの見解を出しているほどだ。

インドにおける、電気の問題はかなり深刻なものになる恐れがある。今後送電会社がどのような対応をするのかによって、インドの電気事情は大きく異なるものになるだろう。

参考:日本経済新聞 インドの電力安定供給、資金難で遠のく