20代女性

大企業からインド就職へ。20代女性の人生を変えた決断


20代女性の私がインド就職した理由

私は日本の大学を卒業後、日本の某上場企業に新卒として就職しました。安定した大企業で毎日夜遅くまで真面目に働いていたので、毎日忙しく疲れ切って家に帰ると寝るだけという生活で、習い事をしたり、ゆっくり本を読む余裕もない日々があっという間に過ぎていきました。

入社2年目のある休日、ふと「このままでいいのかな…?」という疑問が湧き起こりました。今必死に働いていても、40代、50代の上司を見ていて将来その仕事を自分もやりたいとは思えず、このままずっと同じ職場で働くことに疑問を感じ始めたんです。将来どうなりたいのか、自分がやりたいことは何なのか、それを考えた時に今の会社にいることが想像できなくなりました。

偶然その時にぼんやり転職サイトなどを見ていると、偶然インドでプロジェクトを立ち上げる会社の求人募集を見つけました。自分が今までやっていた仕事を海外で生かすことができるかもしれないと思い、まずは話を聞いてみようと思い応募しました。説明会に行って話を聞いてみると、大変そうではあってもとても面白そうで、さらに将来どうしたいのかビジョンが見えたのでそこからは迷わずインド就職の道を選びました。これが私のインド就職の理由です。

女性のインド就職って実際どうなの?

ビザや保険など手続きから渡航後の生活まで、インドで仕事をするのはもちろん簡単ではありませんでした。ですが私の場合は女性だったこともあり、意外にも一番大変だったのは日本での周囲への説得で、インドで働くことになったと告げると決まって「え?結婚は?」と聞かれました。

私もおそらく結婚していたり子どもがいると、インドで自分に賭けてみるようなことは出来ませんでした。インドで働くことを最終的に決めたのは、「身軽なうちに、行くなら今しかない。今行かないと後悔する!」という思いでした。

生活の面では、不安な気持ちも最初はありましたが、現地で出会う人や食べ物、文化、気候、どれも刺激的で、毎日飽きることはありません。そして仕事の面では、日本より仕事の成績や評価に男女の差がありません。朝、積極的に早く出勤したり、夜遅くまで残業したりすることも「良い」とされません。経済の発展真只中の現地ではスケールも大きく、男女関係なく成果が評価され、チャンスも平等にあります。上司には「現地では謙虚に仕事していてもいいことはない。失敗してもいくらでも次のチャンスがあるのがここなんだよ。」と言われました。

日本の大企業で働いていた時は良くも悪くも会社から守られていたので、パフォーマンスが高かろうが低かろうが給料が上がるわけでもなく昇格するわけでもなく、年齢の大きさが評価に繋がっている感が否めませんでした。これは、男性に比べて大きなライフイベントが多い女性にとってはとても不利で、女性には長期的なキャリアプランを持つなと言っているようなものだと思います。

インドで働くことは性別、年齢関係なくチャンスがあります。自分でチャンスを作り、自分で掴み取れるチャンスがあるんです。

大企業からインド就職。そこに悔いなし。

もしかして日本にそのままいれば、私も結婚して大企業でしっかり産休育休をとって子育てしていたのかもしれない、と思います。ですが今私はこうやってインドにいることを後悔してはいません。私も周りの友人はもう半分は結婚し子育てをしている状況ですが、「そろそろ女性なら結婚して子育てする時期だろう」と思われて窮屈な思いをしている女性は私だけではないと思います。

私は、そういう女性こそ海外に出てみてほしいと思っています。海外で働くというのは、その土地のマイノリティになり、それを受け入れて生活していくということなので、色々な固定観念から解放されます。色々な人がいて、刺激的で、視野が広くなったと感じます。日本という国自体を客観的に見られるので、私は日本にいる時よりも日本のことが好きになりました。日本人らしく、それでいて柔軟でありながら、このインドという土地で活躍していきたいと前向きに思っています。

インドは歴史上、女性の立場が弱い国でしたが今はだいぶ変わってきています。国が大きく伸びようとしている今、インド国内の活気は他の国では感じられないものがあります。この国の成長スピードは若い内に経験しておいた方がいいし、成長しているということは変化しているということ。そしてその変化の中に飛び込み事で自分自身の考え方や姿勢も変わってきています。

インドで働いていると日本では何かと「会社が…」と言い訳をして色んな挑戦から逃げていたんだと思います。インドに来てからは、自分が1つ新しいことができるようになると成果が10になって返ってきます。インドの成長に便乗している感はありますが、それでも自分が成長しているという実感はかなりあります。

課題が多いインドだからこそ、課題の少ない日本で育った私の考え方や経験は大きな価値になっていると思うし、それを自分発信で行動にうつせるようになったのは本当に大きな変化だと思います。

20代女性がインド就職するべきか

インドで就職して働いてみると、生まれ育った日本で生活していた時より、器用にこなせないことも沢山あります。これまで沢山の失敗もしたし、日本が恋しく寂しくなったこともありました。ですが日本にいると気づけなかった自分の良さも弱さも見つけられて、価値観も大きく変わりました。 礼儀作法やがんじがらめのマナーにとらわれることなく、スケールの大きな仕事をして、男女の比較もなく評価されます。女性は結婚して子どもを産むと人生ががらっと変わる、なんて言われます。じゃあその前に海外に出て自分に賭けてみる、人生をここで大きく変えてみてもいいのではないかと私は思います。