インドで働く

【仕事・人・宗教】インドで働くことのやりがい3選


私がインドに来たのは30歳のときで、転職した理由は簡単に言うと、日本での生活に飽きてしまったからです。そんな単純な理由でインドに来てしまった私は当初、英語もろくに話せなかったので、日本人がインドで設立した旅行会社に就職することになりました。社員の90%がインド人、10%が日本人という会社です。そんなインドの旅行会社で10年働いてみて感じたやりがいを3つ紹介します。

大きな仕事を最初から最後までやらせてもらえた

1つ目は大きな仕事を最初から最後まで任せてもらえたという点です。私が働いていたのはインドの旅行会社でした。クライアントには日本人の駐在員もいましたが、ほとんどがインド人でした。毎年、多くのメーカー企業が、現地のディーラーを相手にコンベンションを開いていましたが、私はその中で大手の日系企業のメーカーさんを担当させていただいていました。

日本で就職していた時も旅行会社に勤めていましたが、営業でもなかったですし、そもそも大手のメーカーのコンベンションの企画など、大きな仕事をやらせてもらえている人なんて、会社の中でもごく一部の上部の人でした。まだ入って1年にも満たない私がそれをやらせてもらうことができたのは、会社に日本語を喋れる人が少なかったからだと思います。

コンベンションを行うホテルの手配、開場の手配から、ディーラーさんたちが各地方から現地入りするフライトまでも手配し、このイベントが終わった後の支払い手続きなど、日本語が喋れるというインド就職ならではの武器を活かして、大きな仕事を最初から最後まで任せてもらえたのは非常にいい経験になりました。その後は日本人のクライアントだけではなく、インド人のクライアントの大きな仕事を最初から最後まで任されるようになりました。

コンベンション

優しいインド人のクライアントとの出会いがある

2つ目は優しいインド人と出会える点です。正直、何度も会社を辞めようと思いました。それは、日本人の上司に嫌なことを言われたり、仕事が忙しかったことなど、色んなことが溜まってきたからです。しかしそんなどん底から救ってくれるのは、私のことを評価してくれるインド人クライアントの言葉でした。

インド人は日本人と異なり、仕事に対して悩むほど熱を注ぎ込みません。なので、仕事にやられている私を見るとひどく心配して、あの手この手で励ましてくれます。「今度ご飯食べに行かないか」とか、「うちの家族とまた一緒に会わないか」など言ってくれるクライアントもたくさんいました。

このように、仕事が辛い時に、私のことを応援してくれるクライアントがいたからこそ、仕事も頑張ろう、やっていて楽しいという気持ちになりました。こういった、「出会い」があったのは、私にとって、インド就職のやりがいの1つとなりました。

インドならではの習慣を見ることができる

3つ目は日本と違う習慣を経験することができるという点です。例えば、メールのやり方、名刺の渡し方、挨拶の仕方が全く異なり、これらは実際に海外で働かなければ身につかないことです。

インドでは特に宗教について考えさせられました。インドの企業はだいたいオフィスの中に礼拝をするスペースがあり、時間になると会議中であっても抜けて礼拝をします。

またムスリムは1年に1ヶ月間断食をします。断食月になるとムスリムはお腹が空いて、元気がなくなりイライラし始めます。なのでムスリムの社員は断食月になると明らかに成績が悪くなります。

実際にインドで働いたからこそ、インドにおいて宗教がを生活に大きな影響を与えていることにも気づきましたし、日本の礼儀正しいスタイルが、世界では通用しないのだと気づいたことは、インドで働いたからこそ得られたものです。

礼拝

まとめ

私の場合、インドで働くことのやりがいは、「大きなプロジェクトを任されること」、「優しいインド人と出会えること」、「インドならではの習慣を見ることができること」の3つです。もちろん日本で働くやりがいも沢山あるとは思いますが、私は日本とインドの両方で働いた上で、インドでの仕事のやりがいにハマってしまし、もう日本で働きたいとは思わなくなりました。インドでの就職を考えている人は是非、一度インドに行って企業を訪問してみてはいかがでしょうか。